〼私が小説を毎日書くための習慣と技術

〼はじめに

森巣ちひろと申します。小説家志望です。

志望のくせに「小説の正しい書き方!」「小説家になるための1000の方法」とかえらそうなことは書けないので、この記事は私自身が小説家を目指す上で学んだことや心がけていることをまとめた備忘録です。持論満載でお送りします。

読んでも得はしないかもしれませんが、損もしないでしょう。いまだ試行錯誤中なので、この記事は随時更新していく予定です。

私はこうやって書いてますよー、という自己紹介なので、このやり方が絶対に正しいと主張するつもりはありません。
ほーん、こんなふうに書いてるやつもいるんだな。くらいの気持ちで見てやってください。


〼用意するもの

・ポメラDM200

最強のテキスト入力マシーン。これがないと始まりません。起動が早く、場所も取らず、親指シフトに対応している優れもの。テキスト入力しかできないというシンプルさも、物書きにとってはメリットでしょう。作業中に気が散ることもありません。ポメラ大好き。

・ストップウォッチ

私が持っているのはSEIKOのTIME KEEPER ViB+です。ダイヤルで簡単にタイマー設定、バイブレーション付き、と便利な機能が盛りだくさんですが、目玉はなんと言ってもタイマーの記憶&リピート機能です。後述するポモドーロテクニックを駆使する上で欠かせません。作業、休憩、作業、休憩をエンドレスリピート。作業が捗りますね。

・記録用メモ帳

方眼と罫線のタイプを一冊ずつ、常に持ち歩いてます。私が愛用してるのはアピカのDATE AND NOTESの赤と黒ですが、同じようなメモ帳ならなんでもいいと思います。作業中はこれを二冊広げて、ポメラの横に並べています。休憩中にささっと記録。このメモ帳をなくしたら、たぶん泣きます。子供のころにポケモンのセーブデータが消えたときくらいの勢いで泣きます。くれぐれもなくさないように。

・フリクション

消えるボールペンでおなじみフリクション。出ている色は全部揃えています。主に記録用。四色フリクションが一本あれば便利ですね。青は執筆、赤は読書、緑はプロット、水色は作文、といった感じで作業内容ごとに色を使い分けています。

・Kindle

読書のお供、キンドル。私は遊牧民並みに移動しながら生活しているので、本を持ち歩くのは大変です。実家にいたころは本棚に詰め込んでいたんですけど、それをバッグに詰め込むとなると私が十人いても運べないでしょう。
それがなんと、キンドル一冊で運べてしまうという謎のテクノロジー。いい時代になったもんです。執筆に直接関係はありませんが、やっぱり本は読みたいですし、読んだらきっと血肉になります。紙派の私も屈したキンドル。紙の本も読みますけどね。

・iPhone

プロットを作るときはスマホで。音楽も聴けます。調べ物もできます。しかし誘惑も多い諸刃の剣。あったほうが便利だけど、ないほうがいいのかもしれない。とはいえ、皆さんすでに持っていることでしょう。上手に使いましょうね。取扱注意です。

・ヘッドホンorイヤホン

私は音楽を聴きながら執筆するので必須です。無音のほうが捗る人も多いでしょうから、お好みで。私もかつては無音主義だったんですけど、慣れれば気になりませんよ。いま私は音楽から着想を得た「詞小説」を書いているので、そのためのアイテムでもあります。

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〼身につけたい習慣

・早起き

出勤ギリギリに起きてる人はいつ書いてるんでしょう。帰ってきてから? 仕事でヘトヘトなのに? それならいっそ早起きして朝に書きましょう。
といっても早起きの習慣がそんなに簡単に身につくなら苦労はしない。わかります。お布団は強い。しかし勝てない相手ではありません。戦略を練って、ときにはドーピングして、朝のゴールデンタイムを確保してやりましょう。

・記録

記録した内容よりも、記録すること自体に意味があります。作業をするから記録するのか、記録したいから作業するのか。記録は自分へのご褒美です。作業するたびにケーキを食べたりバッグを買ったりするのは非現実的なので、記録にしておきましょう。ちょっと紙の上でペンを動かすだけです。お手軽。日々の記録もご褒美ですが、たまった記録を振り返ったときの充実感は、どんな高級ブランドバッグにも勝るでしょう。

・書く

小説家になりたいなら書くしかないんですよね。一日で書けるようなものではありませんから、継続する技術は必要なわけです。好きなら努力しなくても続けられると仰られるかもしれませんが、好きなのに上手にできなくて筆が進まない、というのは辛いものです。あなたが小説を書けずに苦しんでいても、あなたが小説を書きたいと望むなら、好きを否定する前に努力の仕方を勉強しましょう。あなたの好きを証明するために。

・読む

小説家になりたいと思うくらいですから、本は読みますよね。でも、もっとたくさん読みたいでしょう。積ん読してる棚の本とか。執筆にも通じるところですが、あんまり身構えすぎないように。全部読むぞ、じゃなくて、一ページだけ読むかー、と思いながら本を手に取ってください。好き嫌いせず、色々読みましょうね。うまいまずいは食べてみないとわかりませんから。

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〼習慣化の方法

・人は急には変われない

急に大きく変えようとすると失敗します。恒常性が働きますから。ホメオスタシスです。脳が非日常だと感じれば、あなたの決意がどんなに固かろうが、脳はその行動をやめろと命令してきます。習慣化するなら、脳に悟られないようにちょっとずつ変えていきましょう。無理は禁物です。

・行動トリガー

すでに習慣化している行動をトリガーにするのがおすすめですよ。朝起きたら歯を磨いて顔を洗うでしょう? だから、早起きをする→歯磨き洗顔→作業開始、といった感じに、すでにできている行動につなげてやればいいんです。毎日コーヒーを飲む人なら、コーヒーを淹れて席に着いた瞬間に、ワープロを立ち上げる、といった具合に。

・ハードル高いよ

あとは作業のハードルをとことん下げることです。できることなら作業中のパソコンは立ち上げたまま、本は読みかけのページで開いたまま、椅子はすぐに座れるように引いておきましょう。極端ですが、そこまでしておけばかなりハードルは下がるはずです。そんなまさかと思われるかもしれませんが、人は「ノートを開く」というワンアクションを挟むだけで面倒だなと感じるものです。書き始めるのに意思の力を要するのに、ノートを開くのにも意思の力を使っちゃうんです。

・誘惑はしまっちゃおうね

やめたいことがあるなら、これを逆手に取りましょう。作業中についネットサーフィンをしてしまうなら、スマホを隠したり、面倒くさいパスワードを設定したり、アプリを消したりすればいいんです。しかしまあ、「やらない」のは「やる」より難しいので、とりあえずやることにフォーカスして習慣化を進めていきましょう。

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〼早起きの習慣

・目覚ましは毎日同じ

私は毎日四時に起きます。環境が変われば時間も変わってくるかもしれませんが、きっと難なく早起きできることでしょう。
まずは起きる時間を決めておくこと。休みの日も同じ時間に起きます。休みだからたくさん寝よう、なんてもったいない。休みの日こそ早起きしましょう。

・起きたら何しよう?

そして起きたときの行動を決めておくこと。とりあえずベッドから出てください。「起きる」とはベッドの上で目が覚めることではなく、「両足で床に立つ」ことです。布団かぶってスマホいじってる状態を起きてるとは言えません。さ、布団をやっつけましょう。歯磨きして顔洗って作業開始ですよ。

・早起きの裏ワザ

それでも早起きが難しいと仰るあなた。こうなったらドーピングするしかありませんね。キューピーコーワゴールドアルファプラスを買って、朝起きたら一錠飲むようにしましょう。その日も元気に行動できますし、翌朝からは嘘みたいにすっきり目覚められますよ。キューピーコーワゴールドアルファプラスです。ほんとは「用意するもの」の欄にも真っ先に書きたかったんですけど、ここまで読んでくれたあなただけに特別に教えます。ちょっぴりずるい魔法のアイテムですからね。

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〼記録の習慣

・基本ルール

作業内容ごとに色分け。私の場合は、
  〼青色=執筆
  〼赤色=読書
  〼緑色=構想
  〼水色=作文
  〼桃色=勉強
  〼紫色=推敲
  〼黄緑=ブログ
とわけてあります。

一つの作業は15分単位(以下1ポム)

罫線メモに日付と開始時刻まで記入して、作業開始。休憩に入ったら罫線メモを書き込み、方眼メモに記録。

・罫線メモ

作業内容と時間の記録です。

作業内容の色で〼
日付と作業開始時刻(緑色)
作業時間(青色)
作業量と合計枚数(執筆の文字数は赤色)(その他の作業は各カラーを使用)
作業内容(黒色)

11/6・7:77 15分 400/80
ここに内容まとめるよ。簡単に。もちもち。

・方眼メモ

ぬりえ勉強法を参考にしております。一マス目だけ□の中に日付を黒で書き込み、それ以降は各作業カラーの「〼」を左上から右向きにつなげていきます。

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〼ノンストップライティング

止まらずに書き続ける。15分間、思い浮かんだことを書きまくる。それだけです。私は朝の執筆開始前にノンストップライティング(以下NS)から始めます。ウォーミングアップも兼ねて。

書くということは、真っ白の原稿用紙の前でうんうん唸ることではありません。書くとはつまり書くことです。とはいえ、考えながら書くとどうしても筆が止まる瞬間があります。すらすらと書けてるときは気分がいいけど、停滞は苦痛です。

なのでNSでなにも考えずに書くことで、15分止まらずに書き続ける感覚、リズムを養いましょう。書くことがなかったら「書くことがない」と書いてもいいので。日記代わりにもなります。書いてるの朝一ですけど。

〼ポモドーロテクニック

作業と休憩を繰り返し集中力を保つテクニック。耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。いきなり二時間書けと言われても、途中で集中力が切れるか、そもそも大変そうだからなかなか手がつけられないでしょう。頑張って二時間書いても、ちゃんと集中した時間となるとその半分にも満たないかもしれません。

それを一挙に解決するのがポモドーロテクニック。休憩はかなり短いですが、それで充分。タイムリミットが短いので作業中にだれることもなく、きっちり集中できます。それに結果的に二時間作業するとしても、とっかかりは最初の数十分なので、気軽に作業を開始できます。

一般的には作業25分、休憩5分のループなのですが、私は15分、4分に設定しています。もともとNSは15分に設定していたので、リズムが身についていたんですね。15分あれば原稿用紙一枚前後は書けます。1ポムが1枚なので、だいたいあとどれくらい書けばいいのか計算しやすいという利点もあります。500枚書きたいなら、500ポムこなせばいいというわけです。

当たり前のように使っている1ポム(=15分)という単位ですが、このポモドーロテクニックから取っています。あと、ポムポムプリンが好きです。関係ありませんが。

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〼プロット制作術

・音楽の解析

好きな曲の歌詞からインスピレーションを受ける、という私のスタイルに則った作業なので、必要がなければ飛ばしてかまいません。

小説のテーマは書いているうちに浮き彫りになる、という意見ももっともだと思いますが、私は道しるべが欲しいタイプなので、最初にテーマを決めておきます。テーマというのは普遍的なものですから、自分で生み出すよりは、すでにこの世界にある感動を形にするのが手っ取り早いです。

鍵となるのは抽象化です。歌詞には様々な物や場所、行動が描かれていますが、それをまず抽象的な言葉に落とし込みます。かの夏目漱石の名訳「月が綺麗ですね」は、つまりなにが言いたいのか。「あなたと見る月は綺麗に感じますね」もっと言えば「あなたといれば世界が綺麗」すなわち「あなたが好き」というわけです。説明が下手で申し訳ない。うまく抽象化して汲み取ってください。

そして感動の所在を明確にしたら、次はその逆。具体化して物語のキーワードを作り上げます。「あなたが好き」は抽象化しすぎたので一段上げて、「あなたといれば世界が綺麗」を具体化してみましょう。たとえば「あなたと水族館に行けばタコもかわいい」とか。あんまり良い例じゃないかもしれませんが、あとで取捨選択するので、とりあえず思いつくままに具体化していきましょう。

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・三幕構成

さあ、テーマも決まった、パーツも揃った。さっそくプロットを組み上げましょう。最初からガチガチに固める必要はありません。まずは三幕構成、物語の盛り上がるシーンを三つ作っちゃいましょう。

第一関門、セントラルクライシス、クライマックス。ざっくりと説明すると、こんな事件が起こって、こんな困難に直面して、最大の危機を乗り越える、といった感じですね。

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・神話の法則

さらにプロットを掘り下げましょう。そこで当てはめるのが神話の法則です。大げさな響きですが、つまり昔からお話はこういう流れで作られるのが王道だよ、というわけです。王道という言葉に拒否反応を示したあなたは、とりあえず壊すつもりで学んでもらっても結構です。王道あっての邪道ですから。

神話の法則は12にわけられます。


1.日常の世界
2.冒険への誘い
3.冒険への拒絶
4.賢者との出会い
5.第一関門突破
6.敵対者、仲間
7.もっとも危険な場所への接近
8.最大の試練
9.報酬
10.帰路
11.復活
12.帰還

詳しくはこちらの記事で。
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慣れれば番号を振るだけでプロットが作れますよ。私は一時間くらいあればプロット一つ作れるようになりました。次に書く物語があるという安心感と、早く次の話を書きたいという衝動は、きっとあなたの執筆習慣に良い影響を与えることでしょう。

もっとプロットを練るなら、さらにシーンごとにわけましょう。短編なら神話の法則までで充分ですが、長編では細かく決めておいた方が途中で行き詰まる心配がなくなるので、練りまくりましょう。結局なにを伝えたいんだ、と書き終わってから頭を抱えることもなくなります。

・キャラクター作成

キャラクターからストーリーを作ることはおすすめしません。絶対に駄目というわけではありませんが、それはプロでも難しいということを肝に銘じておくべきです。

映画の一作目は面白かったのに、続編の2は微妙だな。ということがあるでしょう。おそらく一作目はストーリーから作ったのだと思います。しかし2はその性質上、キャラから作ってしまいがちです。同じキャラ使うんですから。

これは役者だけ集めて、さあどんな脚本を書こうかと考えるようなものです。あなたが苦労して考えたキャラクターは大御所俳優、愛すべき美人女優。彼らを使わなければ損だと思うのが人情です。すると本筋とは関係ないシーンを追加したり、無理矢理見せ場を作ってやる必要性が生じます。できあがった脚本は支離滅裂で、なにを伝えたいのかわからない。これが2が駄作となる原因であり、キャラクターから物語を作るのは難しいという理由です。まずは脚本ができてから、その役にぴったりな俳優をスカウトしてきましょう。

プロットをたくさん作れるようになれば、あなたが温めてるそのキャラクターも、きっと日の目を見る機会に恵まれます。どうせなら当たり役で華々しくデビューさせてやりましょう。

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〼専門用語のリストアップ

プロットを作るとき、自分の知識からしかパーツを選べないなら、物語の幅は狭まります。とはいえ人生経験を積んだり勉強したりするのは時間がかかります。なのでとりあえず知りもしない設定でも面白そうなら採用して、あとで調べましょう。

世界観は専門用語で構成されます。仕事中にしか使わない言葉とか、その趣味の世界でしか通じない言葉があるでしょう。柔道の話を書きたいなら、足を外側から引っかけて倒す技、と書くよりも、大外刈りと書いた方が「ぽい」です。この人柔道知ってるな、となります。大外刈りがどんな技なのか、私は全然知りませんけど。

なので勉強はプロットを作ってから始めるくらいがちょうど良いです。私はズボラなので書き切ってから調べたりしちゃいますが。

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〼執筆開始

執筆は苦しい作業ですか?
大丈夫。いまは苦しくても、きっと楽しみながら書けるようになります。
創作が楽しいと、人生が楽しい。
色々と方法論を述べましたが、好きに書きましょう。レッツ、エンジョイ。

〼推敲の流れ

脱稿おめでとうございます。さっそく次の話を書き始めて、ちょっと期間をおいたら並行して推敲を始めましょう。

さて、あなたは勉強せずに物語を書き上げてしまいました。あなたというより、私の話です。なのでまずは肉付けから取りかかりましょう。

推敲とはすなわち削ることだ、というのが定説ですが、中身のないものを削ることはできません。自分の作品に辛辣ですが、世界観のディティールも描写の書き込みもなってません。削る推敲はもやしっ子にダイエットをさせるようなもの。

まずは用語のリストから、使えそうな言葉をピックアップしましょう。あなたと同じで無知だった主人公の言葉を、専門用語に置き換えるのです。するとあら不思議、主人公は世界に馴染み、あなたは読者から博識ですねと賞賛されます。やり過ぎは禁物ですけどね。専門用語ばっかりだと読者がついてこられないので、ほどほどに。

さて、描写ですね。たとえば「感動した」だけだと、いまいち映像が浮かびません。髪が逆立ったとか、鳥肌が立ったとか、シャッフル再生を一曲リピートに切り替えたとか、イメージできるアクションを書きましょう。具体化です。小説は絵も音もないので、ちゃんと描写しないと映像が伝わりません。抽象的でストレートな言葉は、ここぞというときの切り札です。

音楽で例えるなら、サビの部分で「愛してる」と歌いましょう。AメロBメロで心をつかんでいれは、シンプルな言葉で感動してくれるはずです。

あとは無駄な言葉を削るだけですね。肉付けした分の二倍くらいは削りましょう。

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ついに完成。やったー。ぱちぱちぱち。

〼小説家になるとはどういうことか?

小説家になるための近道は新人賞だ。

創作指南書やプロの作家や編集者、みんなが言っていることです。この言葉を疑ってみたことがありますか。

小説家になることは、果たして椅子取りゲームなのか。たった一人しか生き残れないゼロサムゲームなのか。この世のすべては有限のパイを奪い合う競争であるという価値観は、果たして私たちにも当てはまるのでしょうか。

新人賞を取ったのはなんと天才中学生。そんなニュースを見れば、きっと才能の差に打ちひしがれ、彼をやっかむことでしょう。あいつのせいで私は小説家になれなかった、と恨みさえします。

だけど本当にそうでしょうか?

誰かが賞を取ったから、自分は小説家になれなかった?
椅子はすべて埋まってるから、走ったって意味がない?

小説を書いている人はみんな敵ですか。倒すべき相手ですか。ならばあなたが憧れたあの小説家も、いずれは敵になるのですか。

私たちはパイを奪い合うのに向いていません。だからパイを作ることを選んだのではありませんか。だったらなぜ、奪い合い、蹴落としたりする必要があるのでしょう。向こうでおいしいパイが焼けてても、こっちでおいしいパイを焼いてはいけないルールなんてないでしょう。

既存の価値を奪い合うのは社会に任せて、私たちは各々の価値を生み出しましょう。

私が小説を書くのは、書くという行為自体が楽しいからです。完成した小説はかわいいですが、書くという楽しみの末に生み出された副産物に過ぎません。後生大事に飾っておきたい宝石ではなく、綺麗に磨いた石です。どうぞ手にとってご覧ください。

いままで学んだことを独り占めして小説家になっても、みんなにも教えてあげてみんなで小説家になっても、私にとっては同じことなんですよね。っていうかむしろプラスかもしれない。

だからといって競争を降りたわけではありません。戦うならば勝つための最善を尽くします。このブログのタイトルはその決意の表れでもあり、みなさんへの挑戦でもあります。

それでは最後に問います。

私よりも先に小説家になれますか?


      森巣ちひろ